ソフトドリンクはなぜ「ソフト」なのか? 逆にハードドリンクってあるの? → A.「あります」

ナレッジ・豆知識

飲食店のドリンクメニューで、お酒以外の飲み物の欄には「ソフトドリンク」と書いてありますよね。よく考えてみると、何が「ソフト」なんでしょう? 「ソフト(soft)」って「柔らかい」という意味ですよね?

「ソフト」には「柔らかい」以外に「アルコールを含まない」という意味もある

ソフトドリンクの「ソフト」は一般的に「柔らかい」という意味ですが、飲み物に使うと「アルコールを含まない」という意味になります。だから、ノンアルコールのドリンクを「ソフトドリンク」というのですね。

ちなみに、日本ではソフトドリンクの欄にコーヒーや紅茶も並んでいますが、英語で「soft drink」と言った場合、一般的にコーヒーや紅茶は含みません。あくまで「coffee」「tea」なんですね。

「ハードドリンク」は「アルコール度数の高い蒸留酒」という意味

「soft」の対義語といえば「hard」ですが、こちらも飲み物に使うと「アルコールを含む」「アルコール度数が高い」という意味になります。「hard drink」と言うと、アルコール度数の高いお酒、特に蒸留酒(ウイスキーやブランデー、ラム、ウォッカなど)のことを指します。

(蒸留酒であることを明確にするために「hard liquor」と言うこともあります)

あまり使われませんが日本語で「ハードドリンク」と言うと、蒸留酒以外のお酒(ビールやワイン、日本酒など)も含むアルコール飲料全般を指します。

刺激的な「ハードドリンク」とおだやかな「ソフトドリンク」

「ソフトドリンク」という呼称は19世紀半ばから後半にかけてアメリカで生まれ、広く定着したと言われています。技術の進歩によりビン入りの炭酸飲料やフレーバー付き飲料が広く販売されるようになったことや、禁酒運動(temperance movement)の盛り上がりにより、アルコールを含む「ハードドリンク」と区別するための呼び方が必要になったのでしょう。

強い作用や刺激を持つ「ハード」なアルコール飲料に対して、おだやかな作用で「ソフト」な飲み物、というわけです。そこから「ソフト」とは「ハードでないこと」、つまり「アルコールを含まないこと」を意味を持つようになりました。

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